解剖学実習第16回(特別講義)

 K大学、N大学の教授が特別講義に来てくださった。今日はK大学教授の講義で、消化管系に分布する動脈の形成機序についての話だった。明日はN大学の教授が話をしてくださる。講義後に実習を始め、2人の教授が各班を回りながら試問と各部の説明をしていった。
 N大学教授の話では、血管と神経の走行の関係から、発生学的な関係を見出すことができるというのが面白かった。鎖骨下静脈はその形成過程で複数本存在しており、血管と血管の間隙に横隔神経、副横隔神経、鎖骨上神経が走る。発生の経過により、どれかが残存することで現存の鎖骨下静脈となるというのである。
 K大学教授はもうとにかく厳しい試問であったけれど、かなり勉強になった。形態的に捉えることによって、血管や筋肉、神経、臓器の関係を考えながら説明できるとのこと。名称には捕われずとにかく考えろって言いたいんだろう。実際に考えて色々と話したりしたら「君はなかなか優秀だ」と褒められた。久しぶりに嬉しかったなぁ。やる気が出るものだ。